©SLP ISSUE 005

ワインのように自然に
ラファ・キャンプス氏との対談

本職は哲学者であり、根っからのワイン愛好家であるラファ・キャンプスは、バルセロナを離れ、より田舎の環境に移りました。現在、彼はエンポルダに住んで20年になります。私たちはそこで彼に会い、ワイン、人々、そして純粋な快楽主義に関する彼のプロジェクトについて対話をしました。

シーツ

ラファのプロジェクトが LA NATURAL と呼ばれているのは偶然ではありません。ワイン自体の明白さ（自然さ）を超えて、ラファに会ったときに最初に気づくのは彼の自然さです。彼と5分も一緒にいると、まるでずっとお互いを知っていたかのように感じます。それがラファであり、それがLA NATURALです。

ペットボトルのキャップや眼鏡に彼の顔が描かれていることもまた、偶然ではありません。ブランドと人物がひとつに融合し、常に自然さがユニークな特徴となります。そして、「ラファがあなたにバッジをあげる」という冗談として始まったことが、最終的には本当のものになりました。製品にラファの顔を入れることが非常に印象的だったため、それをロゴに変えることにしたのです。それが実際に活きているのは、ブランドに個性を与えるからだと彼は語ります。

「私は自分から距離を置きました。一つは彼であり、もう一つは私です。明らかにこのキャラクターは誇張されていますが、私は家の周りをそのように歩き回りません。でも、それは本当の自分からそれほど遠くはありません。」

ワイン

LA NATURAL は、エンポルダの生産者のためのナチュラルワイン流通プロジェクトとして誕生しました。しかし、優れたクリエイターと同じように、ラファも最終的には自分のワインで試行錯誤実験を始めたいと考えました。現在ではすでに18種類以上が揃っています。

私たちは彼にどれが一番気に入っているかを告白させようとしましたが、彼は「それは自分の子供たちのどちらかを選ぶようなものだ」と言います。彼は、最初の作品である『ラ・フィガ』が間違いなく最も象徴的な作品であると断言します。

私たちは彼に、従来のワイン（技術的だと彼は指摘する）とナチュラルワインの違いを一文で要約してもらいました。 「哲学者に何かを要約してもらうのは複雑だ」と彼は笑う。しかし、数分後、彼は良い答えを見つけました。

「ナチュラルワインでは、より多くのことに気づくため、もっと深く知りたくなるでしょう。」ナチュラルワインでは人間の介入がほとんどなく、少し添えた程度のようなものです。ナチュラルワインの自発的な部分が、それ自体の流れを生み出します。」

彼は、非常によく作られた技術的なワインがあると説明してくれました。しかし、通常、自然なものを試した人が、高度に偽装された技術的なものに戻ることはありません。彼はそれを、職人が作ったジャムやチーズを初めて試すことに例えます。フレーバー、工程、その背後にある仕事…人々は再びそれらの細部に価値を置くようになっている、と彼は説明します。

ナチュラルワインは「欠点」があるからダメだと考えるソムリエもいますが、ラファはそこにこそナチュラルワインの魅力があると信じています。人間にも欠点はある、と彼は言います。許容できるマイルドなものもありますが、避けられないものもあります。これはワインにも当てはまります。重大な欠陥を避けるためには、細心の注意を払うことが重要です。

テイスティング

「ワインの世界は一般的に非常に知的に見えます。ある程度の配慮があるのは良いことですが、コインの裏側、快楽主義と楽しさの部分を忘れてはなりません。」幸運にもテイスティングに参加できれば、これまでに参加したテイスティングとはかなり異なるものになるでしょう。リラックスしていて、親密で、そして何よりもとても楽しいものになるでしょう。

ナチュラルワインを飲んだことがない人に、あなたが普段どのようなワインをお勧めするのか知りたいです。

「それはあなたがどこに行きたいかによります。落ち着いたクラシックなものをお探しなら、ラ・フィガをお勧めします。でも、頭を壊すようなことに挑戦したいなら、ベリー・フラジャイルをお勧めします。」

オレンジのカテゴリーから「マンダリン」を試食させてもらいました。もっと飲みたいと思わせてくれる、軽くてフルーティーなワイン。ラファ、あなたは正しかった。

ラベル

LA NATURALではワインのラベルも基本的な役割を果たします。それらを作成するために、彼らはさまざまなアーティスト、デザイン学校の学生と協力します。毎年、彼らは生産するワインに基づいてラベルをデザインします。すべてのプロセスは非常に有機的です。

月

今後のプロジェクトについて話していたとき、ラファは作家になりたかったと説明してくれました。しかし、彼はその分野に完全に没頭する時期が来たと感じたことはないとも説明してくれました。 「新月の瞬間かもしれませんが、どこかで衝撃を受けたのです」と彼は告白する。

実際、月は LA NATURAL にとって重要な要素です。一部の工程は月の周期の影響を受けるため、ブドウの収穫時期などを決定する際には、常に月の暦を念頭に置くよう努めています。したがって、彼の人生におけるそのような根本的な変化の原因があったとしても、私たちは驚かないでしょう。

「私は関係が長続きするカップルのタイプです。私の最初のプロジェクトは14年間続き、コンテンポラリーアートに関連したものでした。今ではナチュラルワインで7年になります。「私はこの関係の真っ最中です。」

ラファとペペ

一体何のことを言ってるの？ Thinking MU の共同創設者兼クリエイティブ ディレクターであるぺぺに初めて会ったとき、私が最初に言ったのはこの言葉でした。

私は街のバーにいたのですが、ペペは少し離れたところに私に背を向けて座っていました。彼が自然発酵などについて話していることに気づきました。私はシャイではないので、彼に近づき、何について話しているのか尋ねました。そして、とてもオープンでフレンドリーな彼は、ブドウ園を持っていて、以前はブドウを他の人にあげていたと説明してくれましたが、すぐに打ち解けたので、最終的には自分でブドウを醸造したいかどうか尋ねてきました。

これはコロナ禍のパンデミックが発生した後の2019年で、ぺぺとのつながりのおかげで、LA NATURALは2021年に生まれ変わりました。ぺぺの美的貢献、別のパートナーの投資、そして私が目に見える顔として製品とブランドの本質を担当しました。